脇の下は、人間の身体の中でも特に汗腺密度が高い部位のため、元々汗をかきやすい場所です。夏にグレーのTシャツを着ていて、きづかないうちに脇に汗じみが……なんてことも。
季節を問わず「脇の下の止まらない汗に困っている」という方も多いでしょう。そこで今回は、多くの人の悩みの元となっている脇汗について考えていきたいと思います。
脇汗が過剰にでてしまう原因とは?
通常、脇の汗腺から分泌される汗の量は、1日あたり10ml足らずだとされています。例えると、調理用スプーン中の量程です。
しかし、「その程度でおさまるはずない!」と感じる方も多いはず。確かに、10ml程度の発汗であれば、シャツに汗じみができるなんてことは、まずなさそうです。
では、汗じみができてしまうほどの過剰な発汗はどうして起きてしまうのでしょうか?脇の多汗の原因には、以下のようなものがあると考えられています。
精神性発汗
仕事でスピーチをする時や、人前でなにか失敗をした時など、強い緊張や不安を感じると、汗腺の働きをコントロールしている交感神経が刺激され、手のひらや足の裏、脇などの汗腺が集まる部位に大量の汗をかきます。
これを「精神性発汗」と呼びます。普通の人であれば緊張状態が解けて不安がなくなれば正常に戻りますが、精神性発汗では一度発汗が始まると大量に汗が分泌されてしまうという特徴があります。
また、脇汗をかくこと自体に不安を感じることで、常に汗のことに意識が向いてしまい、自分自身で緊張状態を作り上げてしまう方も見受けられます。
更年期障害の影響
更年期障害の症状には様々なものがありますが、ホルモンバランスの乱れによって、外気温に関係なく、多量の汗が吹き出すことがあります。この場合、脇だけでなく胸元、頭部や首に滝のような汗をかくという特徴があります。
日常的に行える脇汗対策
脇汗対策は、毎日行うものなので手軽に続けられることが重要になってきます。自分で簡単にできる脇汗対策をまとめてみましたので、参考にしてみてください。
制汗剤を活用する
脇汗対策に欠かせない制汗剤ですが、スプレータイプ、直塗りタイプなど目的によって様々な種類が販売されています。どちらを使うにしても、重要なのは「タイミング」。
一般的には汗をかく前やかいた後に使用するケースが多いですが、ベストな使用のタイミングは「入浴後」です。制汗剤は汗の分泌を抑えるだけでなく、雑菌の繁殖を防ぐ効果がありますので、できるだけ肌に雑菌がいない状態で使うのが効果的です。
生活習慣の改善
生活習慣や食生活を見直すことで、体温調整機能が正常に戻り、脇汗が軽減するケースがあります。ストレスや生活習慣の乱れが原因の場合、バランスの良い食生活を心がけ、適度な運動、十分な睡眠時間を確保するだけでも、十分な治療効果を得られることがあるのです。
また、脇汗はストレスや緊張など、精神面の問題が原因となっている場合が多いので、リラックスできる空間や時間を作ることも大切になってきます。
静脈を冷やす
静脈を冷やすと、冷やされた血液が循環するため、効率良く体温を下げることができます。体温が下がると当然発汗が抑えられ、分泌された汗も引きますので、静脈を冷やすという脇汗対策は、単純ながらもかなり効果的です。
特に首筋や脇の下、手首の内側などを保冷剤などで冷やすと、あっという間に汗がひきますので困ったときはまずお試しあれ。
脇汗の治療方法
日常的に脇汗対策を行っても効果が薄い時は、やはり専門医に診察を受けるのが一番です。脇の多汗症治療には以下のようなものがあり、原因や症状によって適切なものが選択されます。
塗り薬(塩化アルミニウムなどの有効成分が配合された薬)の塗布
ボツリヌス療法
汗腺や神経の切断・除去手術
切除への抵抗をもたれる方も多いかと思いますが、当院では“切らない”わきが・多汗症治療を行っております。
効果に関しても多くの喜びの声をいただいておりますので、気にされる方は先ずは無料カウンセリングへお越しください。