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わきが克服までの道

どんな季節にしても、わきがは悩みの種になってしまいます。それが発症している本人であっても、周囲に居る人であっても考えてしまいますね。


今回は、とある事例を元に、どのようにわきがを克服したのか、治療内容や具体的な悩みを含めて紹介していきたいと思います。


悩みを持っていた本人の承諾は勿論、その方の「他の人の治療の役に立ってほしい」と言う願いのもと紹介させて頂きます。



始まりは悩みから

仮にこの人をFさんと呼ばせてもらいます。Fさんは現在20代前半の女性で、最初に違和感に気が付いたのは、18歳の頃だったと言います。正確には、周りの反応に違和感を覚えたようです。


Fさんがまだ学生時代、ある日を境に周りの友人が距離をとる様になりました。この時は「嫌われたのかな?」と思ったようですが、会話は普通ですし、いじめの様な事は無かったようです。


ただ、以前のように友達が密着すると言う事は無くなったと言っています。わきがは自分では中々気が付き難い疾患です。


Fさんはその違和感を親に告げたようですが、親は「気のせいじゃないの?」とわきがである事には気が付かなかったと言います。


周りの友達も具体的に「わきがかもしれないよ」とは言えなかったようで、数か月違和感を感じ続けました。そして、季節も変わり好きな人が出来て告白をしたようです。


ですが、その告白をした相手に「Fさんはもしかしたらわきがかもしれないよ」と告げられてしまったようで、その時のショックは今でも覚えているとおっしゃっていました。


彼氏彼女の関係にはならなかったようですが、それより「自分がわきがかもしれない」と言う事にショックを受けて数日泣き崩れてしまったようです。


※わきがの特徴として、親からの遺伝があります。親が同じくわきがの場合は、子供のニオイに気が付かない事もあります。



クリニックへ

Fさんは自分がわきがと気が付いても、しばらくどうしたらいいのか分からなかったようです。親に相談しても、親もどうしていいのか分からず、病院へ行くのには時間がかかったようですね。


病院へ行くまでは、市販のデオドラントスプレーや服や下着を頻繁に変える事で凌いでいたようですが、それでもやはり限度はあったと言っていました。


数年悩んだ挙句、しまいには人と会うのが怖くなってしまい、家の外に出るのにもかなりの抵抗が出てしまったようです。


見かねた両親が、色々調べたところ、美容整形外科での受診がオススメだと言う事で、お母さんはFさんとを連れてクリニックへ訪れたと言っていました。


クリニックでは看護師も医師も親身に話を聞いてくれ、Fさんは安心して泣いてしまったようですね。わきがもそうですが、人には中々理解されない疾患を持っている場合、本当に理解してくれる人と、その悩みから解放されると言う気持ちから安堵の涙を流す人が結構います。


それは決して恥ずかしい事ではありません。それだけ悩みは重く深いと言う事です。


まだ未成年であったFさんは、わきがの元であるアポクリン腺の除去はまだ早い事を告げました。と言うのも、アポクリン腺は成人するまで成長をします。


仮に未成年の時に除去をしても、成人後に再発する可能性が大いにあります。したがって、アポクリン腺の除去は少し待ち、汗腺の活動を抑える事から始めました。



治療内容は

アポクリン腺の除去は、Fさんはもう少し年齢を重ねてから行うほうが良い事を説明し、それまではアポクリン腺の活動を抑える治療を続けて行く方が最適であると告げました。


アポクリン腺を含め汗腺の活動を抑える治療は「ボトックス注射」で行う事にしました。ボトックス注射は確実に汗腺の活動を止めます。ただし、効果の持続期間が決まっているので、除去までの中継ぎに最適の治療と言えます。


ボトックス注射の効果持続期間は4カ月〜半年です。なので、3カ月〜5カ月位に一回は注射を打つ必要性が出ます。ただし、この間はニオイに悩まされる事が無いので、少しずつ心のカウンセリングもしつつ、除去への時間を待ちました。


しばらく様子を見て、アポクリン腺の成長も落ち着いてきた事を確認しました。大よそ一年位でしょうか?たったの一年でも、Fさんには長い一年だったと今でも仰ってますね。


しかし、治療の本番はこの一年を経てからです。


最適だと選んだ治療は「ペアドライ」です。これは「ウルセラドライ」と「ビューホット」の二つの治療を併せた優れた治療法で、汗腺の除去率を飛躍的に上げたものになります。


ビューホットだけでは、アポクリン腺の除去が100%行われない可能性があり、漏れがでてしまう事があります。


1回の治療で100%に近づける為、さらに深くに照射出来るウルセラドライを使用し、アポクリン腺を確実に除去していきます。これが「ペアドライ」の優れている部分です。


もちろん、切開をしない為、傷跡が無いので人に指摘される事もありませんし、治療を受けた事が分かる事はほぼ有りません。


この治療により、Fさんはわきがから解放されました。最初は心配もあったようですが、徐々にニオイが消えた事の実感を得たと言っていました。



結果として

Fさんはわきがを克服し、術後支障のない生活を取り戻す事が出来ました。ニオイに関しても、わきがのニオイはせず、本人も納得をする事が出来たようです。


一時期、人と会うのや外と出るのに抵抗があったのですが、それも今はもう改善されて、気にならなくなったと言っています。


術後、一年は経過していますが、わきがが再発している様子もありません。この調子ならば、きっとわきがに悩まされる事は無いでしょう。


Fさんの話は沢山あるうちのほんの一例ですが、同じようにペアドライでの治療によりわきがや多汗症から解放されている人が沢山います。


自分に合う治療か分からない場合は、直接クリニックに足を運んでみてください。カウンセリングから始まり、自分の状態や治療に関しより細かな話を聞く事が出来ます。


もし、わきがや多汗症で迷った場合はペアドライを検討してみてください。この治療はまさに最新鋭の治療と言えます。あなたのその悩みを解決してくれるでしょう。


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院長 南部 正樹

院長 南部 正樹
  • 医学博士
    日本形成外科学会
    日本形成外科学会専門医
  • 防衛医科大学校病院 形成外科
    技術指導医
  • 中央クリニック技術指導医

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