シリコンが入っていないシャンプーである「ノンシリコンシャンプー」は、髪や頭皮を健康にしてくれるとして、近年人気が高まっています。しかし、「ノンシリコンシャンプーを使うことで、加齢臭のような臭いがする」という声もあることをご存じでしょうか。
今回は、ノンシリコンシャンプーが加齢臭の原因になると言われる理由や、その対策について説明していきます。
ノンシリコンシャンプーが臭いの原因となる理由
通常、シャンプーには髪の指通りや艶を良くするために、ジメチコンやジメチコンコポリオールといった、さまざまな種類のシリコン(人工化合成分)が配合されています。これは、洗浄成分で髪がキシキシしないよう、髪の毛をコーティングするのが主な理由です。しかし近年になって、シリコンは頭皮に残りやすく、毛穴を詰まらせてかゆみやフケ、抜け毛などの原因になってしまう場合があると言われるようになりました。
そこで登場したのが、シリコンを使わないノンシリコンシャンプーです。 では、頭皮や髪に良いはずのノンシリコンシャンプーが、なぜ加齢臭のような臭いを引き起こすことがあるのでしょうか。その主な原因としては、以下の2つが考えられます。
シリコンの代わりに使われているオイルが酸化するから
ノンシリコンシャンプーは髪がキシキシにならないよう、シリコンの代わりに別の成分を配合しています。その内容は商品によって異なりますが、オイル系を使っていることが多いようです。オイルはよく落とさないと、毛穴に詰まって酸化し、加齢臭のような古い脂の臭いになってしまいます。このオイルの酸化こそが、臭いの原因だと考えられるでしょう。
頭皮の油脂や汚れが落ちきっていないから
もう1つ可能性として挙げられるのが、洗い方が不十分だということです。ノンシリコンシャンプーは髪に良いとされるアミノ酸系やベタイン系の洗浄成分を使っているため、通常のシャンプーより洗浄力が弱いものが多いと言われています。そのため、普通のシャンプーと同じ洗い方では十分に皮脂や汚れが落ちず、臭いの原因に繋がってしまう恐れがあります。
ノンシリコンシャンプーを使用する際の正しい洗い方
ノンシリコンシャンプーを使って洗髪する場合は、以下の3点を心掛けましょう。
二度洗いする
通常のシャンプーよりも洗浄力が弱いため、多くのノンシリコンシャンプーは二度洗いが推奨されています。手間かもしれませんが、できるだけきちんと汚れを落とすようにしてください。そして、ノンシリコンは泡立ちが悪いものが多いので、泡立てネットなどを使って泡立ててから洗うと効果的です。
すすぎは念入りに
ノンシリコンシャンプーに含まれるオイルなどが頭皮に残らないよう、十分にすすぎをしましょう。通常のシャンプーよりも時間をかけるつもりで、念入りに優しくすすいでください。
きちんと乾かす
髪が濡れていると雑菌が繁殖しやすくなります。洗髪後はタオルドライの後、きちんとドライヤーで乾かすようにしましょう。その際は、地肌から毛先の順に乾かすようにしてください。
正しい洗い方をしても臭いが気になる場合は?
洗い方を見直しても、やっぱり臭う気がする……そんなときは、以下を試してみてください。
シャンプーを変えてみる
ノンシリコンシャンプーにもさまざまな種類があります。メーカーなどによって使っている成分が異なるので、いろいろと試して自分に合ったものを見つけましょう。また、ノンシリコンにこだわるのをやめ、通常のシリコン入りシャンプーを使うのもひとつの手です。特に、髪が広がりやすい人は、シリコン入りのほうが合っているかもしれません。
生活習慣を見直す
臭いの原因がシャンプーではない可能性があります。生活習慣を見直し、加齢臭を元から改善しましょう。具体的には、肉類や揚げ物を食べ過ぎない、適度な運動をして日常的に汗を流す、ストレスを溜めない、朝シャンをやめて夜に洗髪するといったことが挙げられます。
ノンシリコンシャンプーは加齢臭のような臭いの原因になることもありますが、洗い方を少し改善するだけで、気にならなくなることもあります。また、シリコン入りのシャンプーが悪いものというわけでもないので、シリコン入りも含めた選択肢の中から、自分に合ったシャンプーを使うようにしましょう。