もしあなたが「枕が臭うのはオジさんだけでしょ?」と思っていたら、それは大きな間違いかもしれません。枕から発生する嫌な臭いに悩んでいるのは男性だけではないのです。そもそも、なぜ臭くなるのか? 臭いを落とすにはどうしたらいいのか?
ここでは、枕の臭いに関するそんな疑問にお答えしていきます。
枕が臭くなる原因
枕が嫌な臭いを発する主な原因は、皮脂と汗です。人は寝ている間にコップ1杯分の汗をかくと言われています。約8時間も頭を密着させている枕には、頭皮から出た皮脂や汗がビッシリと付着。もしも頭を洗わずに寝てしまえば、髪についたホコリや汚れもプラスされてさらにひどい状態に。雑菌はそれらをエサにして繁殖を続け、嫌な臭いを放出していくのです。
また、雑菌は高温多湿な場所を好みます。もし洗った髪をきちんと乾かさないまま枕に頭をのせてしまったら、雑菌たちは大喜び。頭と枕の密着面は雑菌たちのパラダイスとなって、さらに繁殖していくことでしょう。
男性ホルモンには皮脂の分泌を活発にする働きがあるため、男性が使う枕の方が臭くなる傾向はありますが、女性だって決して油断はできないのです。
枕が原因で頭が臭くなっている?
例えお風呂でキレイに髪を洗っても、雑菌が繁殖している枕で寝ていては“清潔”とは言えません。枕の雑菌は寝ている間に頭皮へと移動し、枕だけでなく頭まで臭くなることも。さらには頭皮に付着した雑菌が、抜け毛や薄毛といったトラブルに繋がる可能性もあるのです。
枕の臭い対策は?
臭いの原因が皮脂や汗だと分かっても、寝ている間に分泌するものを止めることはできません。そこで、枕カバーや枕についた臭いを消すための対策を練ることになります。
枕カバーを毎日取り換える
衣服を着替えるように、枕カバーも毎日取り換えるのが理想的。替えのカバーがない人はタオルを巻いて、取り換えると良いでしょう。
枕カバーは漂白剤でつけおき洗い
取り外した枕カバーは日を置かず早めに洗うのがベスト。しかし、こびりついた皮脂や汗は洗濯機の通常コースで洗っても除去できない場合があります。そんな時は、脂汚れに強い酵素系の洗剤と漂白剤を入れた桶に30分~2時間ほどつけおき、その後洗濯機で洗ってみてください。これなら、他の洗濯物に嫌な臭いが移ることもありません。
枕本体を洗う
私たちの皮脂や汗は、枕カバーを通って枕本体にも付着します。消臭スプレーで雑菌の繁殖を止めることはできますが、雑菌そのものを消すことはできません。そこで、週に一度は枕本体も一緒に洗ってしまいましょう。
筒状のポリエチレンパイプが入った「パイプ枕」、空洞のプラスチックが入った「ビーズ枕」、さらにはポリエステル綿の入った枕などは、洗濯機で洗うことが可能です。羽毛枕も洗濯できますが、洗い方や干し方に気を付ける必要があるので要注意!
洗えない枕は干す
昔からあるそば殻の枕や、低反発のウレタン枕は、水で洗うことができません。そば殻枕は新聞紙などに中身を広げて天日干し、ウレタン枕は風通しの良い場所で陰干しをして湿気を逃しましょう。
枕は1日の約1/3を共にする大事な寝具です。まめなお手入れで清潔に保ち、嫌な臭いとさよならしましょう。