わきがや多汗症の対策として一番選ばれているのが「汗腺を除去する」と言う治療法です。これには、切開して切り取る方法と、超音波等で切らずに除去する方法があります。
わきがや多汗症でお悩みの方も、そうではない方も、どう言う治療法があるのか豆知識として是非知っておいてください。
メスによる除去方法
脇の下で起きている疾患がメインとなりますが、メスによる治療はかなり効果的と言えます。これは、脇の下に有る汗腺を医師の目視で確認し一つ一つ切除していくので、確実な方法の一つです。
ただし、医師の腕に左右されてしまうのと、メスで皮膚を切開し露出させるので、傷跡が残ってしまのがデメリットとして有ります。傷跡が気にならない人はこの治療法を選ぶのが良いと思います。
交換神経を遮断する方法
この治療は脇の汗を出なくします。胸に有る交換神経を切除し、「汗を出す」と脇の下に伝達を送る神経を切断します。つまり、脇の下に「汗を出す」と言う信号が送られなくなります。
これで脇の下は完全に汗が出なくなります。ですが、これには大きなデメリットが存在します。実は、脇の汗が減っても、総合的な汗の量が変わらないので、脇の下から出ていた汗が、他の部分から出る事があります。
汗が増える部分は太ももや足の裏などに見られるようになります。脇汗が減っても、他の部分で汗が増えるようではあまり意味が無いでしょう。この治療法でのデメリットを知らない人が結構いるので、しっかり説明を聞きましょう。
注射での治療
注射で脇の下の汗腺を止める事が出来ます。脇の下に「ボトックス」と言う薬剤を注射します。これはボツリヌス菌と言う菌から精製された薬剤で、汗腺の活動を停止させる効果があります。
停止させる効果としては確実性があります。ただし、これも完璧ではなく、効果が続く期間が限られています。こちらは大よそ5カ月から6カ月程度で効果が切れてしまいます。なので、定期的に注射をうつ必要があります。
長い間注射をうつ事ができる根気があれば、この治療法はかなり効果を得る事ができるので良いと思います。
超音波・高周波による除去
機械から超音波や高周波を発生させ、汗腺に直接ダメージを与え除去をします。周辺の組織には基本的にはダメージが無いので、比較的安心して受ける事が出来ます。
「ビューホット」「ウルセラドライ」「ペアドライ」等がそれに該当します。これは医師の経験と技術によって左右されますが、除去率は非常に高く安定しています。
傷跡も無いので、傷跡が気になる人や女性にオススメ出来る治療と言えるでしょう。デメリットとしては、施術をする医者の経験によるので、100%除去出来ない可能性もあります。
治療をするにあたって重要な事
どの治療にも言える事ですが、メリットがあるようにデメリットや危険性もあります。治療を受ける前に、しっかりと医師の説明を聞き、分からない事が有れば遠慮なく聞く事が重要となってくるでしょう。
そこでしっかりと説明をしてくれない医師だったり、納得のいかない治療だった場合、治療法を変えたり、場合によったら病院を変える事も必要でしょう。
汗腺の治療は一生に関わってくるものです。もし治療をやり直したい。となった場合、やり直すのも難しい所もあります。そう言う意味でも治療への知識はかなり重要になって来ます。
治療に対して、過大な心配や警戒をする必要はありません。しっかりとした病院で有れば、術後のケアも安心して受けて頂く事も可能です。
もし、施術に関し心配がある場合は、医師へ相談してみてください。もっと具体的で症状に適した治療へのアドバイスを貰えます。
こう言う症状は悩みやすいものです。深く悩んでしまうと鬱病を併発する可能性もあります。そうなると、鬱病の治療も加わり、中々治りにくいものになってしまいます。
専門医は辛さも分かってくれます。そこも踏まえて専門医へ行ってみるのはどうでしょうか?