男女を問わず、肌荒れに悩まされている方は多いでしょう。肌荒れの原因はさまざまなものが考えられますが、「汗」が原因となっているケースは少なくありません。
そこで今回は、汗によって肌荒れが起こる理由と、その対処方法について紹介していきます。
汗で肌が荒れるのはなぜ?
汗は、体温調節や老廃物の排出など、身体を健康に保つためには欠かせない存在です。しかし、汗をかいたまま放っておくと、肌荒れの原因となってしまう場合があります。
その具体的な内容を、以下で説明しましょう。
汗の成分が刺激になる
汗を舐めるとしょっぱい味がしますが、これは汗に塩素、ナトリウム、カルシウム、アンモニアといった、さまざまな成分が入っているからです。敏感肌の方が汗をかくと、これらの成分が刺激となり、肌荒れを起こしてしまうことがあります。
雑菌の繁殖
人の肌表面は健康時だと弱酸性となっており、その抗菌作用により雑菌の繁殖を防いでいますが、アルカリ性である汗をかいてそのまま放置すると、肌表面の殺菌力が弱まってしまいます。そうすると雑菌が繁殖してしまい、肌トラブルが起こりやすくなるのです。
角質が柔らかくなってボロボロに
汗をそのまま放置すると、肌がその水分によってふやけてしまいます。水分を吸収した角質はダメージを受けやすく、剥がれやすい状態なので、少し擦っただけでも傷付いてしまう可能性が高くなります。
肌の水分を奪う
汗は蒸発するとき、肌の水分も同時に奪うと言われています。また、汗をかくことで、肌を守る役目をする皮脂まで流れてしまうこともあるようです。そのため、汗をかいた後にケアをせずそのままにすると、乾燥肌や敏感肌になりやすいと言われています。
顔や身体の洗いすぎに注意
汗は放置すると良くありませんが、かといって肌を過剰に洗うことも、肌荒れを悪化させる原因になるとされています。1日に何度も顔や身体を洗うと、肌が本来必要とする皮脂まで奪ってしまうため、肌のバリア機能が低下し、外的な刺激を受けやすくなるのです。また、失った皮脂を分泌しようと身体の機能が働くため、余計にオイリー肌になることもあります。
洗顔フォームやボディソープには界面活性剤が使われていることが多く、何度も洗うと肌への負担が大きくなってしまいます。そのため、もともと肌がヒリヒリしたり赤くなったりしやすいという方は、肌に優しい無添加の石鹸などを使ったほうが良いでしょう。また、洗顔料を使うのは夜のみにして、朝の洗顔はぬるま湯か水だけで洗うほうが、肌に優しいと言われています。
肌荒れを防ぐ汗の処理方法とは
肌荒れを防ぐためには、汗をかいた際の処理が大切になってきます。以下で、汗をかいたときの対処法を2つご紹介します。
こまめに優しく拭き取る
汗をかいた箇所に清潔なハンカチやタオルをあて、そっと水分を取りましょう。ゴシゴシと強く擦るのはNGです。肌に軽く押し当てるようにして、優しく拭き取ってください。「少し汗をかいてきたな」と感じたら、マメに拭き取る習慣を付けましょう。
首筋を冷やす
ダラダラと長い間汗をかくと肌荒れしやすくなるため、なるべく早めに汗を引かせることが大切です。汗を引かせるためには、太い血管が通っている首筋を冷やすことが効果的だとされています。暑いと感じたときには、濡らしたタオルやタオルでくるんだ保冷材を首筋にあてて、クールダウンしましょう。
汗は肌荒れの原因となることもありますが、汗自体は身体の機能を保つ大切なものです。そのため、汗をかいた後の処理を適切に行って、肌トラブルを起こさないように気を付けましょう。