お気に入りの白いシャツやブラウスが、脇の黄ばみのせいで台無し。こんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか? 脇部分に染みついた黄ばみは、なかなかキレイに落とすことができないため、泣く泣く処分するケースも少なくないようです。
そこで今回は、衣類の脇部分に発生する黄ばみの原因と、その対策についてまとめてみました。
衣服の脇が黄ばむ原因とは?
わきが臭の元になることで知られる「アポクリン汗腺」から分泌される汗は、脂質やタンパク質、ミネラルなどの成分が豊富に含まれています。この成分の中には「リポフスチン」という色素成分も入っており、このリポフスチンこそが衣服の黄ばみの原因なのです。
リポフスチンによる衣服の変色には個人差があり、日本人の場合は薄い黄色~赤褐色になる傾向があり、色の濃さは汗に含まれるリポフスチンの量によって異なります。
わきが体質の方など、アポクリン汗腺の数が多い人は必然的にリポフスチンの分泌量が多くなるため、脇部分が黄ばみやすくなります。
脇部分の黄ばみをキレイに落とす方法
襟や袖にみられる黄ばみは皮脂汚れのため、酸素系漂白剤で落とすことができます。しかし、脇の黄ばみはリポフスチン、つまり色素の付着による汚れのため、漂白剤ではキレイに落とせない場合が多いのです。そこで活用したいのが「重曹」です。
重曹(炭酸水素ナトリウム)は、パンやお菓子のふくらし粉、口腔内の洗浄、掃除、洗濯、胃薬などに使われる万能選手ですが、脇の黄ばみにも効果を発揮します。漂白剤では落としきれない、リポフスチンによる黄ばみにも対応できるので上手に活用しましょう。
重曹を使った黄ばみ対策はとても簡単で、重曹に少量の水を加えてペースト状にしてこすり洗いをする、500mlの水に対して大さじ1杯程度の重曹を溶かしたものに漬け込むなどの方法があります。
また、重曹でも落としきれなかった場合は、「重曹+酸素系漂白剤」の合わせ技が効果的。重曹と酸素系漂白剤を1:1の割合で混ぜて漂白液を作り、これを黄ばみに塗布します。
その後、しばらく放置するだけでも効果は得られますが、塗布部分を50℃程度の温度にすることで漂白剤の働きを活性化することができます。スチームアイロンのスチームを当てる、ドライヤーの温風を当てるなど一手間をかけた後に、通常通り洗濯機を回すだけでOK。
ただし、この方法は非常に漂白力が強いため、色柄ものを脱色してしまう恐れがあるので要注意です。また、同じ漂白剤なのだからと塩素系漂白剤を使用してしまう方がいますが、この方法では高い効果を得られませんので、必ず「酵素系漂白剤」を使用しましょう。
脇の黄ばみの原因と対策方法についてご説明しました。今回ご紹介した黄ばみを落とす方法は殺菌効果も高いので、衣服に蓄積した臭いを取り除き、雑菌の繁殖を抑える効果も期待できます。手軽に試せる方法なので、是非トライしてみてくださいね。