足の臭いの原因というと、汗や皮脂、靴や靴下に溜まる汚れなどを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は足の裏やかかとにみられる「角質」が臭いの元になっているケースが大半だということをご存知でしたか?
今回は、足の角質が臭いを発する理由について、ご説明していきたいと思います。
そもそも足の角質とはなに?
足から嫌な臭いがする場合、足の裏に白い粉がふいてしまっていたり、かかとに分厚く固い、半透明の層ができているケースがあります。この白い粉や半透明の層は、形状は異なりますが、どちらも皮膚の表面から出てきた古い角質です。
角質とは、肌のターンオーバー(新陳代謝)によって皮膚の表面に押し出された、剥がれ落ちる前の古い表皮ですが、通常は平均0.02mm程度の薄い膜で、肌のバリア機能、保湿機能を持つ、肌にとって大切な役割を担うものです。
しかし、足の裏のように外部からの物理的な刺激が強い部位では、角質のさらに下にある真皮という場所を守ろうとして、角質部分が分厚くなったり、正常に剥がれ落ちず、粉状になったりする場合があります。これが、足の裏にみられる白い粉や、分厚い透明の層の正体なのです。
角質が溜まるとなぜ足が臭うの?
古い皮膚である角質に足の臭いを発生させる雑菌が付着し、高温多湿の環境で角質をエサとして増殖することで、独特の嫌な臭いが発生することになるのです。
臭いの原因となる雑菌には、表皮ブドウ球菌やバクテリア、コリネバクテリウムといった細菌があります。足元の環境は、汗や皮脂の分泌量が多く、日中に靴下や靴、ブーツなどで密閉されるため、これらの雑菌の繁殖には最適です。エサとなる古い角質が足の裏に残っていると、あっという間に増殖し、臭いを発してしまいます。
そのため、雑菌による足の臭いを改善するためには、足元の通気性を良くするのと同時に、溜まってしまった古い角質を取り除くことが重要となるのです。
足の古い角質を取り除く方法
足の臭いを発生させる細菌が苦手とする環境は、エサとなる角質が少なく、清潔な足です。角質が溜まり固くなった足は刺激が伝わりづらくなり、冷えを引き起こしやすくなるとも言われています。
そこで、古い角質を取りながら、足の血行をよくする以下の方法を試してみて下さい。足の臭い対策にも効果が期待できます。
ピーリング効果のあるローション・ジェルを使う
サリチル酸やフルーツ酸といった、ピーリング効果のある成分を配合したピーリングローションやジェルは、足の角質ケアに効果的です。これらの成分は、接着している皮膚同士を剥がれやすくする働きがありますので、是非活用してみて下さい。また、これらのピーリング剤は、マッサージ感覚で足の裏のお手入れができるので、血行促進の効果も期待できます。ただし、やり過ぎてしまうと肌を痛めてしまうので、使用頻度をきちんと守って行いましょう。
角質ケア用の石けんを使用する
最近は、クルミの粉などの天然成分でできた、足の角質ケア石けんが登場しています。この角質ケア用の石けんは、入浴時、石けんにぬるま湯を付け足の裏にあててくるくると回すと角質ケアが行えるので便利です。角質ケア用石けんは、入浴時の習慣にしたい、小まめな角質ケアを行いたいという方にピッタリのアイテムだと言えるでしょう。
どちらの方法も、入浴時に簡単に行える角質ケアです。ただし、やり過ぎると肌を痛め、ターンオーバーの乱れを招いてしまいますので要注意。余計に古い角質の発生を増やす要因にもなりかねません。足の角質ケアをする場合は、使用回数や頻度をしっかりと確認し、適切なケアをするよう心がけて下さいね。